AIで見積書を比較:価格・納期・見落としがちな費用を整理

一番安い見積もりを選んだのに、送料と設置費を加えたら総額が変わってしまったら? 見積書ごとに税金・配送・納期の書き方が違うと、最初のページにある金額だけでは比較できません。AIは、ばらばらに書かれた条件を同じ表にまとめ、担当者が確認すべき項目を見つけるために活用できます。
まずは、いま検討している見積書5件を整理してみましょう。大切なのは、計算は数式で、判断は原文を確認して行うことです。この記事の金額と会社は、方法を説明するための架空の例です。機能の説明は2026年10月時点の情報に基づきます。
自社の書類に合った比較方法を知りたい方は、AIBの出張AI相談窓口へお問い合わせください。ご依頼をいただいたら直接伺い、現場のお悩みを聞きながら、一緒に解決方法を探します。
見積総額を変える条件
商品代金が安くても、送料や設置費などの別途費用を加えると、総額が高くなる場合があります。まずは購入する数量と仕様、必要な設置作業の範囲、受け取りたい日を決めましょう。異なる商品や作業範囲を、同じ条件の見積もりとして比べないことが出発点です。
以下は、同じ什器と設置作業の範囲について提案を受けたと仮定した、架空の3社の見積比較表です。金額はすべて韓国ウォン(KRW)で、万ウォン単位で示しています。税金は各社の架空の見積書に記載された金額をそのまま転記しています。
| 会社 | 確認できた合計 |
|---|---|
| A社 | 130万ウォン |
| B社 | 125万ウォン |
| C社 | 129万ウォン+未確認の送料 |
A社の詳細条件
- 商品代金:100万ウォン
- 別途費用:税金10万ウォン、送料5万ウォン、設置費15万ウォン
- 納期:入金後10日
B社の詳細条件
- 商品・税金・送料・設置費:すべて込みで125万ウォン
- 納期:契約後10営業日
C社の詳細条件
- 商品代金:110万ウォン
- 別途費用:税金11万ウォン、設置費8万ウォン
- 送料:記載なし
- 納期:約2週間、起算日の記載なし
A社は100万ウォンに見えても、確認できた合計は130万ウォンです。B社の125万ウォンに同じ範囲がすべて含まれていれば、A社より安くなります。C社は送料を確認するまで、最終的な総額も3社全体の順位も確定できません。 記載のない項目を0ウォンで埋めてしまうと、この確認事項が見えなくなります。
「入金後10日」と「契約後10営業日」も異なります。期間だけでなく、いつから数えるのか、休業日の扱い、出荷日なのか到着日なのかまで確認して初めて、希望日に受け取れるかを判断できます。
AIで比較表を作る
会社で利用が認められているファイル分析対応のAIに見積書を渡し、項目の抽出を依頼しましょう。例えばGeminiでは、文書やスプレッドシートなどのファイルをアップロードして質問できます。アカウントのアップロード上限と会社の資料持ち出しルールを確認し、練習には架空の書類を使ってください。
ファイル名には、会社の仮名と見積日を入れます。比較表は、次の列から始めると整理しやすくなります。
- ファイル名・ページ・見積日・有効期限
- 品目・仕様・数量・単位・単価・商品合計
- 税金・送料・設置費などが込みか、別途か、記載なしか
- 納期と起算日・支払条件・保証範囲
- 比較できない項目と、各社に確認する質問
ステップ1の依頼:原文の内容を共通の列に整理する
見積書5件を上記の項目で整理してください。原文にない値は「記載なし」とし、0ウォンで埋めないでください。各金額と条件にファイル名・ページを付け、原文の表現を残してください。仕様・単位・含まれる範囲が異なる場合は明示し、現時点では最安の会社を推薦しないでください。
品目が多い場合は、品目ごとの金額表と会社ごとの条件表を分けましょう。会社ごとの総額をすべての品目行に繰り返し記載してから合計すると、二重計上になります。原文の金額と計算した金額も別の列に置き、差を確認できるようにします。
Excelの数式で金額を検算
金額はAIの説明とは別に、数式で計算し直します。例えばC列が数量、D列がウォン単位の単価、E列が品目ごとの金額なら、E2に =C2*D2 を入力して下の行にコピーします。品目が2~6行目にあるなら、=SUM(E2:E6) で商品合計を求めます。
追加費用の表でB2~B5に商品合計・税金・送料・設置費をそれぞれウォン単位の数値で入力した場合は、=SUM(B2:B5) で合計します。先ほどのA社の例なら、1000000・100000・50000・150000を入力し、1300000ウォンになるか確認してください。万ウォン単位の表にある100と、ウォン単位の数値1000000を混在させないようにします。
すでに含まれている費用を再度加算したり、記載のない送料を空欄にしたままSUMの結果を最終総額として表示したりしてはいけません。記載の有無は別の列に残し、合計の横に「暫定」と表示しましょう。税率・為替レート・端数処理の条件が不明な場合は、独自に適用せず、取引先や担当者に確認します。
Google スプレッドシートのAI関数は、整理済みのセル範囲をもとに確認用の質問を作るために使えます。回答はテキストであり、シート全体やほかのGoogle ドライブのファイルを自動で読み取る機能ではないため、合計は通常の数式で計算してください。利用には、対応するGoogle WorkspaceまたはGoogle AIのプランと利用設定の確認が必要です。
不足している条件を取引先への質問に
最初の比較表は、5件すべての原文と照合してください。総額が合っていても数量の単位や納品範囲が異なる場合があるため、数字と条件を合わせて確認します。
ステップ2の依頼:確認が必要な質問だけを絞り込む
確認済みの表から、記載がない項目と比較できない項目だけを選び、会社ごとに質問を作ってください。各質問に原文の表現とファイル名・ページを付け、すでに答えがある質問は除いてください。費用や納期を推測せず、1つの質問では1つの事項だけを確認してください。
「送料は別途とありますが、この住所までの送料はいくらですか」「納期10日とは、入金日を起算日とした到着日までの日数ですか」のように、相手が答えられる質問に整えます。回答日と根拠を表に追加し、修正版の見積書は新しいバージョンとして保管しましょう。
最終的な選定には、納期、製品が用途に合うか、アフターサポート、取引条件も関わります。比較表は購入を承認するものではなく、選定理由と未確認の条件を明らかにする資料です。
よくある質問
見積書をAIにアップロードしてもよいですか?
会社で認められたツール・アカウント・資料の範囲か、先に確認してください。取引先の機密情報や個人の連絡先など、不要な情報は除きます。
見積比較にはどのAIが向いていますか?
同じ架空の見積書を使い、表の内容を漏らさず抽出できるか、原文の場所を確認しやすいかを比べてみましょう。実務で使うには、ファイル形式・利用上限・会社のセキュリティ基準にも合っている必要があります。
AIが計算した最安の会社を選んでもよいですか?
数式と原文で金額を確認したうえで、納品範囲を確かめる必要があります。抜けている費用があれば、総額と順位は暫定のままにします。
AIBは、さまざまなAIの性能と価格を比較し、個人や企業が業務と予算に合ったAIを選び、活用できるよう支援しています。見積比較も、いま使っている書類と担当者の確認手順から始められます。
出典・参考資料
- ファイル分析とスプレッドシートの活用:Upload & analyze files in Gemini Apps · Google スプレッドシートで AI 関数を使用する