AI企業、FDE人材の獲得競争
- •WSJ報道:米国のFDE約1万7,000人のうち、最上位層は2,000人で、約80%にパランティア勤務歴
- •最上位FDEの年間総報酬は58万6,000〜145万ドル、株式報酬と賞与が52〜66%
- •ターゲットやバークレイズが採用を拡大、Googleとアクセンチュアは最大1,000人を共同育成
企業がAIを実際の業務に導入するFDE(顧客企業の現場でAIを実装するエンジニア)の獲得を競い、最上位人材の年間総報酬は最大145万ドルに達しています。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2日、米国の人材紹介会社クリスチャン&ティンバーズが直近6カ月にエンジニアや企業幹部など550人超を調査した結果を報じました。最上位FDEの年間総報酬は58万6,000〜145万ドルで、基本給、株式報酬、賞与を含みます。株式報酬と賞与は総報酬の52〜66%を占めました。
FDEは顧客企業と協力してAIシステムを設計し、実際の業務環境に導入するエンジニアです。顧客の業務の進め方や要望を把握し、AIを生産性や収益につなげる役割を担います。企業がAIプロジェクトを試験運用から実サービスへ移すのに苦労するなか、需要が急増しているとWSJは伝えました。クリスチャン&ティンバーズは、米国のFDEは約1万7,000人で、最上位層は2,000人にとどまると推計しています。その約80%に、パランティアでの勤務経験がありました。
FDE Jobsが3日に公表したデータでは、米国のFDE求人106件の基本給中央値は17万4,000ドルでした。最上位人材は大規模な株式報酬と賞与も受け取り、一般的な開発者を上回る報酬を得ています。従来はパランティアやOpenAIなどのテクノロジー企業、またはコンサルティング会社のFDEが顧客企業に派遣される形が一般的でした。企業は現在、内部データや業務の流れを外部に共有せずにAIシステムを構築するため、社内組織を立ち上げています。
ターゲット、バークレイズ、ボシュロム、アメリカン・エキスプレスがFDEの採用を始めました。OpenAIとAnthropicはAI導入を専門とする組織を運営し、マイクロソフトとアマゾンは関連プログラムを拡大しています。Googleとアクセンチュアは最大1,000人のFDEを共同で育成する方針です。クリスチャン&ティンバーズ創業者のジェフ・クリスチャンは、企業はこの業務を自社で担うべきだと考えており、FDE需要は少なくとも2028年まで続くと予測しました。