AI公開書簡、重み公開で分裂
- •マイクロソフト主導の7月24日公開重み書簡に、後からのOpenAIを含むAI関連企業235社が署名
- •Anthropicは公開重みの禁止を否定しつつ、産業規模の蒸留作業への取り締まりを求めた
- •7月28日のペーシング書簡には、国際的な統治ツールを求めるフロンティアAI従業員1,324人が署名
2026年8月2日、サイモン・ウィリソン(Simon Willison)は、2026年7月下旬に出た3通の公開書簡を取り上げ、米政府が公開重みモデルと自動化されたAI開発をどう扱うべきかをめぐり、AI企業、研究者、経営者の立場が割れていると述べた。最初の書簡「Open Weights and American AI Leadership」は7月24日付で、マイクロソフトが主導し、NVIDIA、Amazon、Y Combinator、The Linux Foundation、後から加わったOpenAIを含むAI関連企業235社が署名した。
「Open Weights and American AI Leadership」は、安全上の懸念を理由に米国が公開重みモデルを制限することに反対した。書簡は、非公開モデルも侵害、悪用、外部から検知できない失敗を起こし得るとし、高度なAIが少数の非公開モデルに集中すれば、単一障害点を生み、競争を弱め、重要技術を少数の提供者に委ねることになると主張した。公開重みモデルなら、研究者や開発者が挙動を調べ、脆弱性を見つけ、安全策を作り、時間をかけてシステムを改善できるとした。
7月24日の書簡は、蒸留(別モデルの出力で訓練する手法)も擁護し、政策立案者は正当なモデル開発技術と不正流用を混同すべきではないと述べた。Anthropicは署名せず、3日後に「Our position on open-weights models」を公表した。CEOのダリオ・アモデイは、権威主義政府が「米国製より強力なAIモデル」を作る懸念を繰り返し、モデルが「サイバー攻撃や生物攻撃の実行に悪用される」危険を警告したうえで、「産業規模の蒸留作業への取り締まり」を求めた。一方でAnthropicは「公開重みモデルの禁止を主張したことはない」と述べた。
7月28日には、「Pacing the Frontier」が公表され、Jakub Pachocki、イリヤ・サツケヴァー、ダリオ・アモデイ、Jack Clarkを含む「フロンティアAI企業の従業員1,324人」が署名した。書簡は米政府に対し、「自動化されたAI開発のフロンティアを意図的にペース調整する」ための技術的・統治上のツールを開発する国際的な取り組みを支援するよう求めた。ウィリソンはこの懸念を競争圧力と自動化されたAI研究に結びつけ、Anthropicがコードの80%をClaude Codeで生成していること、OpenAIのSolがエンドツーエンドの提供コストを20%削減したこと、Kimi K3が自社アーキテクチャ上に構築したナノモデルを動かすチップを設計したことを挙げた。