Amazon、AIアシスタントAlexa+を日本で提供

Impress Watch2026年10月29日 (木)
Amazon、AIアシスタントAlexa+を日本で提供
  • •Amazon、Alexa+の早期アクセスを日本で開始、当面は数百万規模に無料提供
  • •終了後は月額3,000円、年額5,900円のプライム会員は継続無料
  • •自然な会話、個人別の応答、スマートホーム操作や日本のサービス連携に対応

Amazonは2026年10月29日、生成AIを基盤とするパーソナルアシスタント「Alexa+」の早期アクセスを日本で開始しました。日本の文化や習慣を踏まえた自然な会話とタスク実行に対応し、当面は無料で「数百万規模」のユーザーに提供します。早期アクセス終了後は月額3,000円の予定ですが、年額5,900円のプライム会員は引き続き無料で利用できます。

Alexa+では「アレクサ」と呼びかける必要がなく、話題を切り替えながら会話できます。気分に合う音楽の再生、Amazonでのプレゼント注文、連携したエアコンの操作、メール送信に対応します。現行世代のEchoシリーズやFire TV、Fire TV搭載テレビのほか、ブラウザーからも利用でき、ノートPCでも操作できます。10月29日にはスマートクロック「Echo Time」と「Echo Dot 第6世代」なども発売されました。

対応機器にはEcho Show 8(2025年発売)、Echo Show 11、Echo Show 15、Echo Show 5、Echo Show 8 第3世代(2024年発売)、Echo Dot Max(2025年発売)、Echo Studioの最新モデル(2025年発売)、Echo Dot 第5世代、Echo Spot(2024年発売)が含まれます。2026年発売のEcho Dot 第5世代 NBA公式認定エディションとドラえもんエディションも対象です。Fire TV Stick HD、Fire TV Stick 4K Plus、Fire TV Stick 4K Max、Fire TV Cubeに加え、パナソニックのVIERA 4Kテレビ3機種も対応します。

スマートホームでは、これまでAlexaと連携していたSwitchBotやパナソニックの製品を引き続き使えます。Amazon Music、Spotify、Prime Videoなどの音楽、映画、ポッドキャストも自然な言葉で探せます。「ドライブ時にテンションが上がる曲」と頼むと、気分に合う曲を選びます。日本のサービスとの連携も予定され、「レストラン予約 powered by 食べログ」、Uber Eats、出前館、チケットぴあで予約や注文、チケット購入ができるようになりますが、開始時期は未定です。提供開始時点ではデリッシュキッチンのおすすめレシピ紹介に対応します。

Amazonでの買い物では、キッチンペーパーが少なくなったと伝えると、いつものブランドがセールになった際に知らせ、注文前に確認します。利用を重ねると、好みの音楽や本、苦手な食べ物を学び、記憶した文脈を音楽やレシピの提案に反映します。家族の利用では、カメラの「ビジュアルID」と声を識別する「音声ID」で個人を認識し、それぞれに合わせて応答します。Amazonでの購入を親だけに許可する設定もでき、声だけで誤って購入・決済されないとしています。

Amazonは、帰宅時のエアコン起動や起床時のコーヒーメーカー起動、番組の新エピソード通知、照明の消し忘れや予定の重複のリマインドなど、先回りした提案をAlexa+の利用例に挙げました。同社は「必要なときにそばにいて邪魔しない」技術を「アンビエントAI」と呼び、EchoとAlexa+展開の軸に据えています。日本では過去12カ月間にスマートホーム操作が26億回以上行われており、Amazonの日本チームが利用状況を分析しています。その知見を生かし、「音楽を再生し、天気予報を読み上げる」といった希望を伝えると、繰り返し使える定型アクションを作成できます。家電メーカー向けには、Alexa+との連携を容易にするSmart Home AI Toolkitも提供します。

Amazon Alexaインターナショナルのジャンマリア・ヴィスコンティ(Gianmaria Visconti)氏は、AIと大規模言語モデル(文章を理解・生成するAIの基盤)、日本での9年間の経験や文脈、音声技術を組み合わせ、Alexaを「ゼロから再構築した」と説明しました。日本向けに、丁寧すぎずカジュアルすぎない会話の調子を設計し、「おせち」の時期や趣旨に沿った知識も反映したといいます。前日に探したレシピを記憶し、翌日にスマートフォンから材料を尋ねるなど、デバイスをまたいで会話の文脈を引き継げます。

Amazonデバイス事業本部の丸山舞氏は、日本でのAlexaのやり取りが過去3年間で約300億回を超えたと紹介しました。過去1年間では、スマートホーム操作が26億回以上、Echoでの音楽再生が5億2,000万時間以上に達したと説明しました。ヴィスコンティ氏は、アプリを開かず音声デバイスから使えること、全世代が利用できること、日本で使われるサービスと連携することを特徴に挙げました。

記事は、日本では10月27日にAppleの「Siri AI」、23日にMetaのAIエージェント「Muse」が始まったとも伝えています。Amazon Alexaインターナショナルのミケーレ・ブッティ(Michele Butti)氏は、日本の顧客に適した体験を整えるため時間をかけたと説明し、米国で2月に早期アクセスを始めてから半年強で日本展開に至ったと述べました。価格下落アラートのような節約支援機能もありますが、購入や予約を実行する際は、必ずユーザーの明示的な確認と制御を求めるとしています。