Amazon Quick、エージェント型業務の枠組みを公開

AWS ML Blog2026年11月7日 (土)
Amazon Quick、エージェント型業務の枠組みを公開
  • •Amazonの機械学習チームが、エージェント型業務を「いつ・何を・誰が・どのように」で整理
  • •枠組みでは、起動条件、継続学習するエージェント、ツールやスキル、ワークフローを区別
  • •Slackの朝の要約には、定期指示・スキル・固定手順から、必要な制御度に応じて選択

Amazonの機械学習チームは、Amazon Quickにおけるエージェント型業務を「いつ、何を、誰が、どのように」の4つの問いで整理する枠組みを公開しました。起動条件はタスクとその指示を開始するもの、エージェントはタスクを担う主体、機能はエージェントが使う手段と定義しています。この投稿はシリーズの第1回で、今後はエージェント型オペレーティングシステム、バックグラウンド学習、先回り型フィードを取り上げる予定です。

枠組みでは、起動条件を4種類に分類します。人が開始する依頼、あるエージェントが別のエージェントに小さな課題を委ねるケース、定期実行されるタスク、そして新着メールやSlackでのメンション、ファイル変更、外部システムからのWebhook(外部サービスから処理を起動する通知)などのイベントです。起動条件によってタスクの動き方も変わり、定期タスクは不確かな場合に何もしないことがある一方、人への応答では追加の質問をする場合があります。

Amazonの定義では、エージェントは常設の指示、利用可能な機能、学習した文脈から成る、継続的に動き学習する主体です。機能は動的に変わることがあり、学習した文脈には役立つ検索語、好みの形式、例外的なケースが含まれます。基盤となる大規模言語モデル、会話履歴、起動条件は、この定義ではエージェントの外部に置かれます。そのため、Slackを監視して朝の要約を送る依頼では、通常、新しいエージェントやワークフローを作るのではなく、既存のエージェントに起動条件を追加します。

機能には、柔軟に使えるものから手順が固定されたものまであります。ツールは定義済みのインターフェースを通じて個別の操作を実行します。スキルは指針や資料をまとめつつ、判断の余地を残します。ワークフローは手順、分岐、エラー処理を決まった順序で定め、判断のロジックをコードで担います。スキルでは段階的開示(必要な指示を段階的に読み込ませる方式)を使い、エージェントはまず名称と短い説明を確認し、関連する場合に詳しい指示を読み込みます。Amazonは、スキルを組織の知識の記録、版管理、共有に使い、ワークフローを手順の監査可能性、各段階の可視性、サービス間の予測可能な連携に役立つものと説明しています。

Amazonによると、手順への理解が深まるとスキルをワークフローに移行でき、この変化を「結晶化」と呼びます。例外的なケースが出てくれば、ワークフローをスキルへと柔軟化させる「溶解」も起きます。同社は継続学習の枠組みがこうした変化を支えると述べ、詳しい説明は今後の投稿で公開する予定です。Slackの要約の例では、定期的な指示を設定する方法、書式やチャンネルの優先順位を定めるスキルを追加する方法、固定手順とエラー処理を備えたワークフローを使う方法があります。どれを選ぶかは、利用者が求める制御の度合いと予測可能性によります。蓄積された好みやタスク知識を通じて、学習が後の実行を改善する場合もあります。