Anthropic、2026年米中間選挙に向けClaudeの保護策を拡充

Anthropic2026年10月15日 (木)
  • •Anthropic、州ごとの投票情報と公式結果の表示を含むClaudeの選挙保護策を2026年米中間選挙に向け拡充
  • •約25万件の会話調査で、投票先の推奨依頼は0.01%、選挙規則違反の依頼は0.002%
  • •Claude Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5が政治的公平性評価で99%を獲得

Anthropicは、2026年の米中間選挙を前にClaudeの保護策を拡充し、州別の公式投票情報、開票日の結果、政治的な悪用を検知する仕組みを加えたと発表しました。約25万件の会話を調べたところ、誰や何に投票すべきか尋ねる依頼は米国のClaude会話の約0.01%、選挙の公正性に関する規則に違反する依頼は約0.002%でした。

Anthropic Insightsは、プライバシーに配慮した手法で、2026年9月21日から27日までの米国消費者の会話から無作為に約25万件を分析しました。米国のClaude.aiでの会話の約5.75%は政治、公共政策、社会問題全般に触れ、約0.51%は選挙や投票に関するものでした。投票先の推奨を求める依頼はまれで、候補者や政策、行政サービス、授業、地政学的な出来事についての情報を求める人の方が多かったといいます。Anthropicは、投票日が近づくにつれて政治や選挙関連の質問の割合が増えると見込んでいます。

米国の利用者向けに、Claudeは今月後半から、州や地方の選挙情報を集める非営利団体Democracy Worksの情報を回答に反映します。投票所の場所や必要な本人確認書類を尋ねると、利用者の州に合わせた情報を表示します。開票日とその後数日間には、公式の得票数と選挙結果も表示する予定です。Anthropicによると、4月に発表したとおり、選挙人登録、投票所、選挙日程についての質問には、Democracy Worksの超党派サービスTurboVoteへのリンクを載せたバナーを引き続き表示します。

Anthropicは、モデルを公開するたびに政治的偏りを評価しています。Claude Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5は政治的公平性の評価で99%を獲得し、同社はこれまでで最も高い結果だと説明しました。これらのモデルは政治的な議論にも以前より応じやすくなり、依頼を断る頻度も下がりました。表現の自由に関するClaudeの対応は、独立した3団体が検証しました。The Future of Free Speechは議論を呼ぶ数百件の依頼を試し、Foundation for American Innovationは左右の政治的立場について条件をそろえた質問を比較しました。Collective Intelligence Projectは米国、英国、インドの2,000人以上に調査し、評価原則を作成しました。

検証では課題も見つかりました。The Future of Free SpeechとCollective Intelligence Projectは、Claudeが依頼を拒むことはまれな一方、求められていない注意書きや反論を付ける場合があり、支持を訴えるメールに反対意見を含めることも確認しました。Foundation for American Innovationは、Claude Sonnet 4.5が左右の立場を常に同じように留保付きで扱うわけではなく、右寄りの主張を和らげる傾向が強いと報告しました。Anthropicは、直接的な「はい・いいえ」の質問や短い回答を求める依頼への対応を改善し、注意書きの加え方と、立場によって留保の度合いが偏らないかを調べる方法を改良していると説明しました。実際の会話を反映した評価に広げ、政策だけでなく候補者や投票に関する質問も含める計画です。

Anthropicの利用ポリシーは、誤った投票情報の拡散、選挙担当者へのなりすまし、投票率を下げる行為など、投票者を欺いたり選挙を妨害したりするClaudeの使用を禁じています。先週発表した改定では規則を明確にし、具体例を追加しました。最近公開したガイドは、声明や資金集めのメールの作成、討論会の準備、投票率データの分析、有権者向け資料の作成といった許可される選挙活動を説明しています。一方、実在の人物を装う偽のソーシャルメディアアカウント、選挙運動への反応を水増しする大量のコメント、独立系ニュースサイトを装うページのコンテンツ作成は、禁止例に挙げています。

Anthropicは、Institute for Strategic DialogueおよびMcCain Instituteと協力し、米国、イスラエル、ブラジルで保護策を検証しました。研究者は有害な依頼を直接試したほか、対象者の調査、ニュースサイトの構築、コンテンツ作成、配信計画など、悪意ある活動を小さな依頼に分けて試しました。Claudeは単独の有害な依頼を安定して拒否しましたが、個々の依頼が無害に見えると、悪意ある一連の活動を見逃す場合がありました。Anthropicは、新しい手口や複数段階の悪用を検知する分類器を追加したと述べています。対象には、偽アカウントや政治関連ニュースサイト、金銭目的の選挙工作、外国政府の活動、選挙インフラや選挙運動への脅威が含まれます。同社は、地域固有のリスクに対する保護策も追加しました。