Anthropic、重要インフラとOSS防御を支援
- •Anthropic、10月8日に重要インフラとOSS防御の長期取り組みを発表
- •日立など11社が参加、OSS Scannerは希望プロジェクトに無料の定期スキャン
- •48プロジェクトの候補97件を検証し、基準適合85件、誤検知1件
Anthropicは2026年10月8日(現地時間)、重要インフラとオープンソースソフトウェア(OSS)の防御を支援する長期的な取り組み「Anthropic Cyber Mission」を発表しました。日立を含む11社が参加する重要インフラ向けプログラムと、OSSを無料で定期スキャンする「OSS Scanner」を始めます。
重要インフラ向けの「Critical Infrastructure Defense Program(CIDP)」では、セキュリティを担う企業に高性能なClaudeモデル、現場で支援するエンジニア、脅威に関する研究を提供します。初期パートナーは日立、Accenture、CrowdStrike、Dragos、Rockwell Automationなど11社です。対象となるOT(設備を制御する運用技術)は、電力網、水道、工場、交通網などで使われます。長期稼働を前提に設計され、修正のために停止しにくい設備を支える企業と協力し、脆弱性への対応を進めます。
OSS Scannerは、参加を希望するOSSプロジェクトに無料の定期スキャンを提供します。Claude Mythosを含む高性能モデルが脆弱性を調べ、問題を再現するコードや説明、可能な場合は修正案を送ります。報告はAIが生成し、人間のレビューや優先順位付けを経ずにメンテナーへ届く仕組みです。報告を早められる一方、誤りや深刻度の過大評価が含まれる可能性もあります。
初期検証では48プロジェクトで見つかった「重大」または「高」とされた脆弱性候補97件を専門家が確認し、85件がAnthropicの脆弱性開示基準を満たしました。残る12件のうち11件は実在する問題でしたが、既知の問題または他の検出結果との重複で、誤検知は1件でした。この結果は検証した97件に限られ、スキャン全体の精度を示すものではありません。サービスは報告を確認・処理できる体制のあるプロジェクトを想定し、主要な保守担当者の申請とAnthropicによる参加条件の確認が必要です。
Anthropicは10月6日、Project Glasswingと既存のCyber Verification Programを統合し、防御業務に応じた3段階の利用枠を設けました。対象モデルにはClaude Opus 5.5、Claude Sonnet 5.5、Claude Mythos 5.1などが含まれます。Cyber Missionでは、モデルへのアクセスに加え、重要インフラ向けの人的支援とOSS向けスキャンを提供します。