AWS、6週間のAI試作プログラムを展開
- •エンジニア経験のない顧客対応担当者4人が、5つのエージェントを備えた金融助言試作システムを6週間で開発
- •参加者の90%がエージェント構築の実地経験を希望し、80%がBedrockとAgentCoreを試用
- •プログラム後、エージェンティックAIへの自信は27%から82%に上昇
AWSによると、エンジニアリング経験のない顧客対応担当者4人が、6週間のプログラムで金融助言のマルチエージェント試作システム「WealthWise」を開発し、最優秀賞を獲得しました。AIについて話す段階から、実際に構築する段階へ進むことがプログラムの狙いです。業務でAIツールを使う一方、本番コードを書かないビジネス職への調査では、90%がAIエージェント構築の実地経験を希望しました。80%はAmazon BedrockとAmazon Bedrock AgentCoreを試していましたが、Strands Agents SDKを使った人やAWS Lambdaでエージェントを構築した人は5人に1人未満でした。
4人はポートフォリオ分析、リスク評価、資産計画、市場情報、個別投資提案を担う5つのエージェントを構築しました。WealthWiseはNode.jsとPython Flaskを使う二重サーバー構成で、Amazon Novaのモデル、連携と会話記憶を担うStrands Agents SDK、4つのAmazon DynamoDBテーブル、リアルタイムの市場データを利用しました。複雑な金融推論の依頼にも5秒未満で応答し、各エージェントはツールを選び、ポートフォリオ情報、市場データベース、資産計画モデルを組み合わせて推論できました。
参加者は週約4時間、6週間にわたって取り組みました。AWSのプログラムデータでは、段階的なプログラムを修了した参加者は、2日間の集中形式に参加した人の3倍の実践スキルを保持しました。チームは3~4人で実際の課題を選び、実習を受けた後、メンターの支援を得て試作品を作りました。構築期間には2~3回の改良機会があり、3週目に試作品を作り、5週目に修正または再構築できました。中核メンバー4人は通常業務と並行して運営しました。
プログラムでは、自然言語の説明からソフトウェア構成を組み立てる統合開発環境Kiro、基盤モデル(幅広い用途に調整できる大規模AIモデル)へのアクセスを提供するAmazon Bedrock、エージェントの設計パターンを組み立てるStrands Agents SDKを使用しました。さらに、配備可能な構成を支えるAWS Model Context ProtocolサーバーとAWS Lambdaエージェントも活用しました。参加者は事業への効果、技術面の完成度、再利用性と拡張性、革新性、発表の質を基準とする審査で試作品を発表しました。
終了後、実用的な課題にAIを適用する自信があると答えた参加者の割合は、開始時の想定より23ポイント高くなりました。エージェンティックAI(自律型AI)への理解を「高度」または「専門家レベル」と自己評価した割合は27%から82%へ55ポイント上昇しました。AI活用の機会を見つける準備が「十分」または「非常に整っている」とした割合は41%から85%へ44ポイント上がり、経験が理論のみ、または限定的だった参加者の割合は34%から0%に減りました。Strands Agents SDKの利用率は20%から80%へ60ポイント上昇し、AgentCoreの利用率は39%から85%になりました。
プログラム中、52%が試作品の恩恵を受ける顧客を特定し、87%が学んだことを30日以内に顧客対応へ活用すると見込んでいました。終了後は90%が、顧客との会話からAI活用の機会を見つける準備ができている、またはそれ以上だと回答しました。開始前には44%が、設計パターンへの不確かさを障壁に挙げていました。AWSによると、参加者の100%がプログラムを推奨し、95%が期待を満たした、または上回ったと評価しました。試験導入は1チームから地域および世界規模の展開へ拡大しました。試作品の案には、医療のケア調整、コンテンツのモデレーションと振り分け、不正防止、顧客離れの予測、自律的な意思決定のほか、顧客向けワークショップでKiroとAgentCoreを実演する案がありました。
AWSは、参加者の経験に合うツールの選択、6週間の段階的な構成、メンターとの組み合わせ、動作する試作品とコードリポジトリの作成、前後のスキル測定、教材の記録と再利用、心理的安全性の確保という7つの実施方法を推奨しています。参加者は、学んだ内容を最初の2週間以内に業務へ適用したと述べました。再実施を希望するチーム向けに、手引き、評価基準、開発環境の設定ガイドが公開されています。