中国、国家データグループを発足
- •中国、20日に雄安新区で中央政府管轄の国有企業「国家データグループ」を発足
- •データ資源の統合・共有を進め、産業エコシステムの拡大を計画
- •2023年設立の国家データ局と実行業務を分担、専門家はデータサイロ緩和と全国統一市場の構築に期待
中国は20日、河北省の雄安新区で、中央政府が管轄する国有企業「国家データグループ(China National Data Group)」の発足式を開きました。丁薛祥副首相が出席して発足を正式に表明し、本社は雄安新区に置きます。同社はデータ資源の開発と活用を中核事業とします。
国家データグループは、国家レベルのデータ資源を開発・統合・運用し、産業や地域をまたぐデータの移動と共有を促します。データの経済的価値を高め、新たな事業モデルを発掘するほか、政府機関や地方政府、企業、研究機関の連携を通じてデータ産業のエコシステムを広げる計画です。丁副首相は、設立はAIの発展機会を捉え、デジタル中国の建設を加速し、国家間競争で優位を確保するうえで重要だと述べました。データインフラの整備を急ぎ、重要技術の開発を強化するよう求めました。
中国は2023年、政策と制度の設計を担う国家データ局を設立しました。今回の国有企業は政策立案よりも、データ資源の運用・活用や市場拡大などの実務を担います。記事によると、行政組織と事業を実行する企業を分け、データ産業の実行力を高める構造です。
専門家諮問委員会の委員、張向宏氏は、産業や地域をまたぐデータ共有が資源配分の効率を高め、組織ごとにデータが孤立する「データサイロ」の問題を解消できると評価しました。これにより、全国規模の統一データ市場の構築も早まる可能性があると分析しています。
記事は今回の措置を、AI産業育成に向けた中国の技術自立戦略と位置づけています。AIモデルの性能向上には高品質なデータと、それを処理するコンピューティングインフラが必要です。米国による先端半導体の輸出規制でハードウェア確保に制約があるなか、データ活用の効率化が自国AI産業の競争力強化に向けた課題とされています。