企業、AIエージェントの予算管理を導入

techbullion.com2026年10月31日 (土)
企業、AIエージェントの予算管理を導入
  • •企業は支出と作業量を抑えるため、エージェントのトークン数、ツール、稼働時間にタスクごとの上限を設定しています。
  • •制御策にはトークン上限、低コストモデルへの振り分け、利用ツールの許可リスト、承認手順、工程数制限、稼働中の監視、人への引き継ぎがあります。
  • •ガートナーは2025年6月、エージェント型AIプロジェクトの40%超がコストなどを理由に2027年末までに中止される可能性があると警告しました。

企業はタスク開始前に、AIエージェントが使えるトークン数やツール、稼働時間に上限を設けています。エージェント予算管理と呼ばれる方法で、月々の請求額が増えていることへの対応です。エージェントは計画を立て、失敗した操作をやり直し、結果を確認し、別のエージェントに作業を委ねるため、個々のモデル利用料が下がっても、全体の活動費用や所要時間が増える場合があります。

エージェント予算では、トークン数の上限、使用を認めるツール、タスクを完了するまでの時間を定めます。四半期末に見直すIT予算とは異なり、エージェントの稼働中に上限が適用されます。記事によると、制約はタスクの価値に応じて調整できます。たとえば、コンプライアンス審査には、定型的なデータ取得よりも柔軟な枠を与えられます。上限に達した場合の対応として、人への引き継ぎを指定したり、利用記録を追跡して責任者が制約を調整したりすることもできます。

主な制御策には、タスクごとのトークン上限や、簡単な作業を小型で安価なモデルに振り分け、複雑な判断には高性能モデルを使う方法があります。ツールの許可リストは、エージェントが利用できるシステムを承認済みのものに限定します。記事の例では、調査エージェントに顧客関係管理(CRM)システムの閲覧を認める一方、請求情報へのアクセスを禁止します。一定額を超える支払いや顧客記録の変更については、承認手順によって処理を一時停止し、人の許可を求めることができます。

工程数や稼働時間の上限は、エージェントが際限なく作業を続けるのを防ぐ目的があります。ガートナーは2025年6月、エージェント型AIプロジェクトの40%超が、コスト増などを一因として2027年末までに中止される可能性があると警告しました。稼働状況を示すダッシュボードやアラートでは、支出、ツールの呼び出し回数、稼働時間をリアルタイムで確認でき、上限に達する前に担当者へ知らせられます。

エージェントが上限に達した際、予算設定によって進捗を保存し、完了した作業と残りの作業を記録したうえで、人またはより軽量な作業手順に引き継ぐことができます。企業には導入前に、タスクに必要なトークン数、必要なツール、停止して人へ引き継ぐ条件を決めることが勧められています。Straiveは、エージェントの開発とオーケストレーション、ガバナンス、監視を通じて、エージェント型AIと生成AIの導入を支援するとしています。自律性を与えるのは容易ですが、費用を抑えて運用するには技術が必要だと記事は結んでいます。