飲食チェーン、AI投資を拡大
- •スターバックス、ウィングストップ、チポトレが接客や店舗運営向けAIツールを拡充
- •チポトレの需要予測試験は500店舗に広がり、来年初めに全米展開を計画
- •スターバックスは第4四半期に米既存店売上高7.7%増、ウィングストップの試験では個別提案の顧客が高い売上を記録
スターバックス、ウィングストップ、チポトレの飲食チェーン3社が、顧客体験の個別化や需要予測、店舗運営の改善に向けてAI投資を拡大しています。各社は、2026年にインフレと食材価格の上昇が続き、技術投資の効果を測りにくい中でも取り組みを進めています。
チポトレのスコット・ボートライト最高経営責任者(CEO)は10月28日の第3四半期決算説明会で、5月に入社したアーリー・シソン最高デジタル責任者がAI基盤の統括を担うと述べました。調理済み食品をいつ、どれだけ用意するかを提案する需要予測の試験は500店舗に達し、来年初めの全米展開を計画しています。ボートライト氏によると、この仕組みで手入力が減り、仕込みの効率が上がり、食品廃棄も減りました。チポトレは店内で管理者を支援するアシスタント「Ava Cado」を開発し、デジタル画面「Chipotle Kitchen」も年末までに数百店舗へ展開する計画です。既存店売上高は前年同期比2.1%増、売上高は同9.6%増でした。
スターバックスのブライアン・ニコルCEOは10月29日の第4四半期決算説明会で、需要予測、発注精度、補充の改善に向けたサプライチェーン技術を導入していると説明しました。2027年度を「大規模な技術近代化の年」と位置づけ、人員配置、勤務計画、POSシステムを見直す計画です。アプリには個別のおすすめ機能とAI検索・発見機能を追加し、将来的にはエージェント型注文にも対応する方針です。来年はドライブスルー注文向けのバックグラウンドAIモデルを試験する予定で、ニコル氏によると顧客のおよそ半数がドライブスルーを利用しています。第4四半期の米既存店売上高は7.7%増でした。
ウィングストップのマイケル・スキップワースCEOは10月28日の第3四半期決算説明会で、顧客向け特典を個別化するAIエンジンを稼働させたと述べました。初期試験では、特典を受け取った顧客の総売上高が他の顧客を上回りました。同社は従業員が業績の異常値を分析するAIシステムも導入しました。これらのツールは「Wingstop Smart Kitchen」と「Club Wingstop」の各プラットフォームに加わります。ウィングストップは8月、ボストン・コンサルティング・グループからジョーダン・ヤンコビッチ氏を最高AI責任者として採用しました。