グッドウィンのパートナー、オムニレックスの米国事業を率いる
- •グッドウィンのパートナーだったレオン・ジョンソン氏が、オムニレックスのマネージングパートナーに就任し、米国事業を統括
- •同社は約20人で約100の法務チームにサービスを提供し、2025年11月に450万ドルを調達
- •ジョンソン氏によると、AIはベンチャー融資書類を2分で作成でき、納品前にシニア弁護士が確認
グッドウィンとカークランド・アンド・エリスでパートナーを務めたレオン・ジョンソン氏が、チューリヒを拠点とするオムニレックスにマネージングパートナーとして加わり、米国事業を率います。ジョンソン氏は以前、カークランドのソルトレイクシティ事務所を弁護士100人超の規模に拡大する仕事に携わり、グッドウィンでは取引案件を担当しました。従来型の大手法律事務所のピラミッド型モデルには長期的な将来性がないと考え、米国で代替モデルを築きたいと話しています。将来の市場候補として英国にも言及しました。
オムニレックスはスイスで弁護士向けのリーガルテック基盤として始まり、AI基盤を維持しながら法律サービスにも事業を広げました。同社によると、AIエージェントは顧客ごとの契約書、取引、過去の案件を使って問題や機会を見つけます。企業内法務チームは、基盤を調査や文書作成にも利用できます。米国事業は、ライセンス契約を通じてテクノロジー企業と規制対象の法律事務所を結ぶ経営サービス組織(MSO)として構成されています。ジョンソン氏は、米国の小規模チームがすでに稼働しており、今後拡大すると述べました。
創業メンバーは、最高経営責任者(CEO)のマルコ・アンリ氏、最高執行責任者(COO)のイスマエル・セック氏、最高技術責任者(CTO)のエティエンヌ・サリムベニ氏です。同社は2025年11月、ファウンダーフルが主導し、プラグ・アンド・プレイ、タイニー・スーパーコンピューター・インベストメント・カンパニー、エンジェル・インベストも参加した450万ドルのシード資金を調達しました。従業員は約20人で、バイエル、ランスタッド、デロイト、スウォッチ、BDOなど約100の法務チームにサービスを提供しています。金融・保険会社、プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタルの顧客を主な対象としています。
ジョンソン氏は、AIが顧客にもたらす可能性を見たことに加え、時間単位の請求とピラミッド型の人員構成を持つ大手法律事務所の仕組みとは相いれないと考え、グッドウィンを離れたと説明しました。顧客が求めるのは、契約審査、ベンチャー融資、合併・買収(M&A)などの法的成果であり、請求時間ではないといいます。AIを前提に設計した法律事務所なら、弁護士が成果物と正確性を確認したうえで、定額で提供できるとの考えを示しました。
オムニレックスは、ジョンソン氏が以前担当したプライベートエクイティのM&A、一般企業のM&A、ベンチャー・成長企業向け融資、スタートアップ支援などの経験に沿って、ベンチャー融資、スタートアップのガバナンス、商業契約から始める計画です。ジョンソン氏によると、従来の法律事務所では融資条件書から草案書類ができるまで24〜48時間かかることがあり、若手アソシエイト、中堅弁護士、パートナーへと作業が渡る間に請求時間が積み上がります。オムニレックスではAIが2分で書類を作成できますが、シニア弁護士が確認して承認する必要があります。カリフォルニア州の弁護士倫理規則に沿った確認手順を設けており、複数回の修正を重ねず、シニア弁護士の確認を含めて数時間での対応を見込むと述べました。
AIを前提とする法律事務所が大規模M&Aを扱えるか尋ねられ、ジョンソン氏は、大型取引では多くの専門家の調整が必要だと答えました。独占禁止法の専門家が忙しく仕事に関わり続けるには、同時に20〜30件のM&A案件を抱える必要がある場合があると説明しました。公開されたインタビューの文字起こしは、AIを前提とする法律事務所が複雑な案件にどこまで対応する計画かを説明している途中で終わっており、オムニレックスの見通しについて結論は示されていません。