Google、Agents CLIに拡張機能を追加

Google Developers2026年10月22日 (木)
Google、Agents CLIに拡張機能を追加
  • •Agents CLI v1.5.0で、フォークせずに組み込みコマンドの置き換えや追加が可能に
  • •v1.8.0にLangChain向け公式テンプレートを搭載、LangGraphとDeep Agentsにも対応
  • •実験的な拡張機能はGitコミットをロックファイルに固定し、デプロイ時にSBOMスキャンを実行可能

Google Cloudは、Agents CLI v1.5.0で拡張機能に対応したと発表しました。開発者はツールをフォークせずに、組み込みコマンドを置き換えたり、新しいコマンドを追加したりできます。v1.8.0には公式のLangChain拡張機能が含まれ、エージェント開発の他の工程を維持しながら、フレームワーク固有のコマンドをLangChainのコマンドに置き換えます。拡張機能はv1.8.0で実験段階にあり、マニフェストやコマンドに互換性を損なう変更が入る可能性があるため、GoogleはAgents CLIのバージョン固定を勧めています。

拡張機能はLangChain、LangGraph、Deep Agentsを使うチームや、共通ポリシーを適用する企業のプラットフォームチームを想定しています。拡張機能はGitリポジトリ内のディレクトリとして配置し、コマンドの置き換えや追加を記したagents-cli-extension.yamlを含めます。Googleのリポジトリ、別のGitリポジトリ、またはローカルパスを指定でき、1つのリポジトリに複数の拡張機能がある場合は「#name」で選びます。プロジェクト単位で導入すると拡張機能とロックファイルをプロジェクトにコミットし、ユーザー単位の「--global」では同じマシン上の複数プロジェクトに適用します。同じコマンドが両方の範囲で定義されている場合、プロジェクト単位の設定が優先されます。

ロックファイルには導入時に解決されたGitコミットSHAが記録されるため、新しいチェックアウトで「agents-cli install」を実行しても固定したコードが復元され、コミットは進みません。より新しいコミットに更新するには「agents-cli extension update」を使い、その際、開発者はサードパーティーのコードを信頼するか再度確認されます。Googleによると、拡張機能はフレームワーク別ツールチェーンの制約に対処します。従来、チームはCLIのフォークを維持するか、迂回される可能性のあるラッパースクリプトに頼るか、代替ツールを一から作る必要があり、数人のエンジニアが数か月かかる場合がありました。Agents CLIでは、playground、run、4つのevalサブコマンドの計6コマンドがADKランタイムを前提としています。一方、scaffold、infra、deploy、publish、loginなど約18コマンドはフレームワークに依存しません。拡張機能がなければ、ADKを使わないプロジェクトは計24コマンドすべてを利用できなくなる可能性があります。

GoogleのLangChainテンプレートは、ローカル実行、デプロイ、評価にAgents CLIの開発工程を使うエージェントプロジェクトを生成し、google-adkへの依存を必要としません。LangGraphのグラフとDeep Agentsにも対応します。記事によると、LangChain 1.0以降は状態管理にLangGraphを使い、3つのフレームワークはいずれも共通のグラフ表現を利用します。手順にはPython 3.11以降、パッケージ管理ツールのuv、Google Cloud SDK、課金を有効にしたGoogle Cloudプロジェクトが必要です。開発者はv1.8.0に固定したテンプレートからプロジェクトを作成し、「agents-cli install」を実行します。生成物には拡張機能のマニフェスト、LangGraph開発サーバーの設定、アプリケーションコード、評価用ファイル、Terraformのデプロイモジュール、依存関係を固定するuv.lockが含まれます。

記事では、デプロイコマンドをソフトウェア部品表(SBOM)スキャンで包むカスタム拡張機能も実演しています。SBOMはソフトウェアの構成要素と依存関係を一覧にしたものです。Googleは、コンプライアンススキャン、ログイン時の企業向けシングルサインオン、評価でのモデルリスク管理などとともに、プラットフォームチームが各プロジェクトにポリシーチェックを適用する方法として示しました。テンプレートのエージェント例は、模擬の天気ツールを使うGemini ReActエージェントで、モデルにgemini-3.8-flashを指定しています。Googleは、拡張機能の仕組みにより、チームは別のフレームワークを選んだりコマンドの動作を変えたりしながら、Agents CLIのデプロイ、評価、可観測性機能を利用できると説明しています。