Google、AI検索で処方薬広告を試験

ContentGrip2026年10月15日 (木)
  • •10月、米国の利用者向けにAI ModeとAI Overviewsでブランド処方薬広告の試験を開始
  • •認定や医薬品関連用語の制限を維持し、通常のテキスト広告とショッピング広告を掲載
  • •AIによる規制対象広告文の書き換えを避ける一方、広告表示や効果測定に課題

Googleは10月、米国の利用者を対象に、AI ModeとAI Overviewsでブランド処方薬広告の試験を始めました。対象となる製薬広告主は、スポンサー表示のある領域に通常のテキスト広告とショッピング広告を掲載できます。ブランド処方薬は、Googleが初期に行ったAI検索の医療広告試験では対象外でした。

試験には、Geminiが商品情報をまとめたり、検索内容に商品が合う理由を説明したりする、より実験的なAI広告形式は含まれません。処方薬の広告主が使えるのは既存の広告形式に限られます。Googleの医療・医薬品ポリシーは、製薬会社に認定を求め、広告主の種類や市場に応じて処方薬関連用語を制限しています。今回の試験で変わるのは広告を掲載できる場所であり、こうした規制は免除されません。

治療法、副作用、薬の比較を調べる検索では、健康への影響に関わる情報を探す利用者に処方薬広告が表示される可能性があります。スポンサー広告が調査を続ける助けになる場合もありますが、広告と自然検索の説明が一続きのAI画面に並ぶと、商業的なメッセージと中立的な情報の区別が難しくなるおそれがあります。

マーケティング担当者にとって、広告の掲載状況はキーワード、広告文、リンク先ページと並ぶ検討事項になります。AI検索がどの質問に答えるのか、広告の周囲にどのような根拠が示されるのか、有料メッセージがやり取りのどの段階で現れるのかを考える必要があります。製薬広告主には、正確な商品情報、承認済みの表現、リンク先ページ上の根拠も求められます。広告文が規則に沿っていても、病状、治療法、リスクを説明するAI生成文の隣に置かれることで、利用者に誤解を与える可能性があります。

Googleが通常の広告形式を選んだことで、AIが規制対象の広告文を書き換えたり、広告主に代わって商品説明を生成したりすることはありません。承認済みのメッセージとモデルが生成する文脈が分けられます。記事によると、対話型検索が広がれば金融サービス、アルコール、政治広告でも同様の論点が生じる可能性があり、リスクの異なる分野には異なる自動化や監督が必要になることがあります。

AIの回答経由のクリックは、従来の検索経由のクリックより案内の多い長い過程を経ている場合があり、同じリンク先ページに到達しても、両者の利用経路は同等とは限りません。広告主には、回答全体の表示環境を確認し、利用者が画面を進む間もスポンサー表示を明確に保ち、自動化の度合いを分野のリスクに合わせ、利用経路全体の文脈で成果を評価することが勧められています。

限定的な試験は、規制対象広告が生成AI画面へ一斉に移行していることを示すものではありません。Googleは従来型検索の一部の境界を維持しながら、購買意欲の高い対話への有料掲載を試しています。記事は、利用者が支援と説得を見分けられるよう、プラットフォーム、広告主、規制当局がメッセージの商業的な役割を十分明確にすることが中心課題だとしています。