Google Research、10件の研究成果を発表

Google Research Blog2026年10月15日 (木)
  • •Google Researchが10月14日、マウンテンビューのイベントで10件の研究成果を発表
  • •Earth AIの早期アクセスを拡大し、Google.orgが危機対応と公衆衛生に1,000万ドルを提供
  • •AMIEの要約は緊急診療98件の75%で医師の準備に役立ったとGoogleが発表

Google Researchは10月14日、マウンテンビューで開いたResearch@イベントで、公衆衛生、科学研究、文書審査、エッジ向けハードウェア、事業予測、医療、災害予測、教育、チームでの試作などに関する研究成果10件を発表しました。同社は、医師や科学者、開発者、公衆衛生当局者らが研究能力を活用できるようにすることが各プロジェクトの狙いだと説明しました。

Google Earth AIは、実験的な機能の早期アクセスを拡大しています。Google Earthでの詳細な地理空間分析、地球規模の予測エンジンを使ったリスク評価とシナリオ予測、実験的なエージェント間APIを通じた独自ワークフロー向けの地理空間エージェント機能を提供します。1億件を超える公開データセットを検索するDataset Searchと、TimesFMによる予測も統合しています。このシステムは地球基盤モデルを含む70以上の地理空間ツールを利用し、結果はEarth AIの技術報告書に記載された実証ベンチマークで検証されています。Google.orgは危機対応力と公衆衛生に取り組む団体に1,000万ドルを拠出し、そのうち200万ドルはインフラ整備のためミルケン研究所に提供します。

複数エージェントを統括するシステムは、科学者が以前の手法や分析を再現し、新たな課題に応用できるよう支援します。研究者は流体力学の逆設計手法を使い、シミュレーション上で細菌感染をより防ぎやすい尿道カテーテルを設計しました。Googleによると、Empirical Research Assistanceは数千通りのコードを並行して生成・検証し、Co-Scientistはスタンフォード大学の研究者による肝線維症向け既存薬の特定を支援しました。複雑な文書を確認するエージェント型システムDeep Reviewは、Googleの研究者や外部の著者が、主要なコンピューターサイエンス会議に投稿された1万6,000本を超える研究論文を審査する際に使われています。Googleは一般向けの利用も広げ、契約書や財務報告書などを確認できるようにしています。

Googleによると、Synapticsは来週、Googleのオープンソース知的財産を使った共同設計の低消費電力Edge AIチップを発表する予定です。スマートグラス、腕時計、ネットワーク接続カメラ、ストリーミング機器、産業用の画像・音声システムを想定しています。時系列データと構造化表向けのモデルTimesFMとTabFMは、学習を行わずに予測し、それぞれの分野の公開ベンチマークで上位に入っています。両モデルはCloud BigQueryの利用者に提供され、企業向けGeminiへの統合も予定されています。

MedGemmaは先週、Nature Medicineで発表され、6万5,000人を超える開発者らによって1,000万回以上ダウンロードされました。開発者は地域の医療ニーズに合わせ、診療所でのトリアージや眼疾患、子宮頸がんのスクリーニングに応用しています。Googleはマンモグラフィー、超音波、心電図を含む追加の医療データ形式や、ツール利用の研究を進めています。The Lancetに掲載された研究では、98人の患者が緊急診療の前にAMIEに相談し、医師は75%のケースでその要約が診療準備に役立ったと回答しました。Googleはリアルタイムのビデオ診療と、Included Healthと行う全国規模の無作為化研究にも取り組んでいます。

Googleによると、同社の全球水文モデルは150か国以上の20億人を超える人々を対象に、最大7日先まで河川の予測を提供します。GroundsourceはGeminiを使って洪水報道を260万件超の洪水事例データセットに変換し、都市型鉄砲水の発生可能性を最大24時間前に予測するモデルの学習に役立てました。このデータセットは公開されています。Googleは、教師が内容を確認した学習用インタラクティブ教材や、AI生成のSTEMシミュレーションを30件以上収録したサンプルライブラリーも紹介しました。リアルタイムの共同編集ができる試作環境Play with Puttyは、Google Labsでウェイトリストを受け付けています。