政府ポータルでのAIエージェント利用禁止を提言

GovTech AI2026年10月26日 (月)
政府ポータルでのAIエージェント利用禁止を提言
  • •ダン・ロールマン氏、準備が整うまで州・地方政府のオンライン取引で個人向けAIエージェントを禁止するよう提言
  • •銀行では無許可の口座アクセスや取引が報告され、チャールズ・シュワブは毎週二桁回数、無許可エージェントを遮断
  • •ジェフリーズの調査では、米国の買い物・旅行・予約サイト数百件の約3分の1がMeta Museのアクセスを遮断

サイバーセキュリティ専門家のダン・ロールマン氏は、州や地方政府の機関がセキュリティ上・法的なリスクに対処できるようになるまで、政府ポータルを通じたオンライン手続きで個人向けAIエージェントの利用を禁じるべきだと主張しています。銀行がエージェントによる顧客口座へのアクセスを制限していることを挙げ、政府の規則も一般に、他人のログイン情報を第三者が使うことを禁じていると説明しています。

銀行では、AIエージェントが許可なく口座にアクセスしたり、利用者の指示を超えるように見える操作をしたりした事例が報告されています。記事はモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴなどがリスク抑制に動いているとしています。シティグループは第三者エージェントによるログインや取引を認めていません。バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハン最高経営責任者は、口座から資金を移す際には人間が承認すべきだと述べています。チャールズ・シュワブのリック・ワースター最高経営責任者によると、同社は毎週、二桁回数にわたり無許可エージェントを遮断しています。一部の銀行は残高照会など、読み取り専用のアクセスを認めています。

政府ポータルでは、固定資産税や公共料金、駐車違反金、通行料金の支払いに加え、運転免許証の更新、車両登録、重要記録の取得、事業許可の申請が行われます。公共料金の定期払いは自動化できますが、通常は人が最初に支払いを設定し、本人確認を行います。ロールマン氏は、政府のアカウント規則ではAIエージェントも第三者として扱うべきだと述べています。規則は通常、利用者に認証情報の秘密保持を求め、許可のないアカウント共有を禁じています。

記事によると、ニューヨーク州議会は2024年、運転免許証の自動更新や公的給付でのAI利用を制限しました。この法律は6月5日に成立し、人間の承認なしに政府が自動で判断することを対象としています。組織がエージェントを使う際に確認すべき法的論点として、アクセス可能な操作やシステム、規制対象業務や人に関する判断への関与、関係する法域や機微データ、相手がAIとのやりとりだと認識できるか、どの操作に人の確認や承認が必要かが挙げられています。組織はベンダーとモデルの役割を確認し、管理策が機能していることを示す記録も保管すべきです。

ジェフリーズが米国の大手買い物、航空、旅行、ホテル、予約サイト数百件でMeta Museを試したところ、約3分の1がアクセスを遮断し、約3分の1が追加確認を求めるか利用を制限し、残る約3分の1は容易に操作できました。記事は、個人向けエージェントをサービスにログインして複数段階の作業を行う常時稼働のバックグラウンドツールと説明し、競合製品としてOpenAI Dots、Anthropic Claude Duet、Google Gemini Spark、xAI Grok Bot、Instinct、Hermes Agentを挙げています。

ロールマン氏は、2001年のmichigan.gov開設にさかのぼる20年以上にわたり、政府の本人確認プロジェクトに携わってきたと述べています。同氏は、政府も銀行に倣ってポータルの利用規約を改定し、エージェントが利用者に代わって行動することを明確に禁じるべきだと考えています。州・地方政府の大半は、エージェントに政府手続きを任せられる段階にないとして、政府の技術・財務責任者、セキュリティ責任者、法務チームに対し、準備が整うまでエージェントによる取引を禁じ、ポータルの方針、人員配置、業務手順、技術を見直すよう求めています。