日立、GPU冷却用コールドプレート開発

ITmedia AI+2026年10月22日 (木)
日立、GPU冷却用コールドプレート開発
  • •日立、データセンター向けGPU冷却用コールドプレートを開発
  • •約40℃の水をU字流路で循環、冷却設備の消費電力を約30%削減見込み
  • •銅箔を数十枚積層する製法を採用、実機検証を経て早期事業化へ

日立製作所は2026年10月21日、東京都千代田区で記者会見を開き、生成AIの普及で電力消費が増えるデータセンター向けに、GPU冷却用コールドプレートを開発したと発表しました。独自の「U字トンネル流路」を採用し、冷却水をGPUの発熱部へ直接送り、熱を奪った後にUターンさせて排出します。

従来主流のスカイブフィンなどは、GPU面に沿って冷却水を平行に流すため流路が長く、出口に近づくほど水温が上がります。その結果、GPUを均一に冷やしにくく、冷却効率が下がる課題がありました。新構造では、約40℃の水を入力チャンバーから数千本の微細な穴を通して発熱部へ垂直に流し、熱を受け取った水は出力チャンバーから排出します。内部で冷たい水と温まった水が混ざらず、GPU全体の冷却性能を保てるとしています。

この構造により、従来より高温の冷却水でもGPUを効率よく冷やせます。高温水を使うと外気冷却を活用しやすくなり、電力消費の大きいチラーへの依存を減らせるため、冷却設備全体の消費電力を約30%削減できる見込みです。

日立の中津欣也氏は、製造に金属の削り出しなどの機械加工を使わず、プリント基板と同様のエッチング処理で穴を開けた薄い銅箔を数十枚重ね、熱圧着する方式を説明しました。銅箔の枚数や穴のパターンを変えることで流路の深さや直径を調整でき、冷却性能を設計しやすく、大量生産による低コスト化も期待できると述べました。

日立は今回の発表を研究開発成果と位置づけ、実機での検証を含め、できるだけ早い事業化を目指す方針です。詳しい構造や検証成果は、後日配信する続報で紹介するとしています。記事は、急務となっているデータセンターの省電力化に向け、早期の社会実装を目指すと伝えています。