マディソン・フアン、訪韓前日に全日程を中止

Chosun Ilbo2026年11月8日 (日)
マディソン・フアン、訪韓前日に全日程を中止
  • •マディソン・フアン、訪韓前日の7日に予定を全面中止、公式理由は家族の事情
  • •9〜10日にNVIDIAのソウルイベント出席予定、米下院委員長らは18日にジェンスン・フアンへの非公開説明を要求
  • •米当局はアリス・フアンと中国情報機関の関係を調査、NVIDIAは機密情報の提供を否定

NVIDIAのOmniverse・ロボティクス製品マーケティング担当上級ディレクター、マディソン・フアンが、訪韓を翌日に控えた7日に全日程を中止しました。公式理由は家族の事情とされていますが、具体的な内容は明らかにされていません。当初は8日に入国し、9〜10日にソウルのCOEXで開かれる「NVIDIA AI Day Seoul 2026」に出席して、韓国政府関係者とAI産業の協力策を協議する予定でした。8日に予定されていた、科学技術情報通信部長官を兼ねるペ・ギョンフン副首相との面会も中止となりました。NVIDIA AI Dayは予定通り開催される見通しです。

訪韓中止が注目される中、海外メディアは最近、米情報当局がジェンスン・フアンNVIDIA最高経営責任者と親しかった女性実業家アリス・フアンについて、中国情報機関との関係の可能性を調べたと報じました。アリス・フアンはシンガポールに拠点を置くAIクラウド企業メガスピードの幹部を務めていました。報道によると、米当局は彼女が中国国家安全部に取り込まれ、ジェンスン・フアンに接近し、NVIDIAの先端AI半導体に関する情報を集めたり、対中半導体輸出政策に影響を及ぼそうとしたりした可能性を疑っています。フィナンシャル・タイムズは、米政府内の情報文書に2人が交際関係にあったとの記載があると報じました。メガスピードも、米国の対中先端半導体輸出規制を迂回し、NVIDIA製半導体を中国に供給することに関与した可能性から、監視対象となっていたと伝えられています。

米下院外交委員会、中国特別委員会、情報委員会の共和党委員長らは4日、ジェンスン・フアンに書簡を送り、18日の非公開合同説明会への出席を求めました。中国情報機関による接近疑惑と、NVIDIAの情報セキュリティ管理体制について説明を求めています。NVIDIAは、ジェンスン・フアンが毎年数千人の顧客企業幹部と面会するのは通常業務であり、アジアのクラウド顧客に一般的な事業情報のみを提供し、機密の営業秘密や米国の国家安全保障に関わる情報は伝えていないと説明しました。訪韓中止が一連の報道と関連するとの業界の見方もありますが、公式理由は家族の事情です。

マディソン・フアンは、仮想シミュレーション基盤のOmniverse、ロボット開発基盤のIsaac、物理世界を学習するAIモデル群のCosmosについて、市場拡大と開発者エコシステムの構築を担当しています。今年4月にはサムスン電子、SKハイニックス、現代自動車を訪問し、6月にはSKグループ会長の崔泰源と面会しました。8月にはLG電子の良才研究開発キャンパスで、ロボット・データファクトリーの構築現場を視察しました。今回の訪韓では、韓国企業とロボティクスやデジタルツインを含むフィジカルAIの協力を協議する予定でした。今後の訪韓日程の再調整、米議会の調査結果、ジェンスン・フアンによる議会説明が、NVIDIAの情報セキュリティと対中事業をめぐる論争の行方を左右する論点として挙げられています。