MEXCとHacken、AI取引の安全指針を公開
- •MEXCとHackenが2026年10月27日、AI取引の安全ハンドブックを公開
- •資金・ポジション・レバレッジ・損失に上限を設けると、利用意向は55%から71.8%に上昇
- •利用者向け5項目とプラットフォーム向け5原則を提示し、取引リスクへの対策を説明
暗号資産取引所MEXCとブロックチェーンセキュリティ企業Hackenは2026年10月27日、コモロのムツァムドゥで「MEXC × Hacken AI Trading Safety Handbook」を公開しました。調査や意思決定支援から注文執行まで、AI支援型・自動取引ツールをより安全に利用・導入するための指針を、利用者とプラットフォームに示しています。
このハンドブックは「MEXC AI Trading Report」に続くものです。MEXCの2026年調査では、資金、ポジション、レバレッジ、損失に上限を設けた場合、自動取引を利用する意向が55%から71.8%に上がりました。安全性はAIモデルだけに頼れないとして、注文の執行前に、AI支援による操作を個別の権限設定、資金上限、リスク管理策と照合するよう求めています。
想定されるリスクとして、認証情報の漏えい、過剰な権限、操作されたデータ、意図しない注文執行を挙げています。利用者向けには「尋ねる、確認する、制限する、管理する、見直す」の5項目、プラットフォーム向けには「保護する、制限する、承認する、管理する、テストする」の5原則を示しました。両者の指針を、管理策を保ちながらAI利用を広げるための実践的な枠組みと位置づけています。
MEXCの最高経営責任者(CEO)、ヴガル・ウシ・ザデは、AIの能力向上にはより強い安全策が伴うべきだと述べ、「People First(人を第一に)」の原則を挙げ、操作の管理、透明性、リスクへの配慮を強調しました。HackenのCEO兼共同創業者、ディマ・ブドリンは、AIエージェントがまもなく人間より多くの注文を出すとの見方を示し、信頼は独立した管理策、継続的なレッドチーミング(攻撃を模した安全性検証)、誰もが確認できる証拠によって築くべきだと述べました。また、プラットフォームは安全策のテストを続け、新たなリスクに応じて強化すべきだとしました。
両社は、AIが取引にさらに組み込まれるなか、ハンドブックをリスク認識の向上と安全な導入を支える実用資料として活用する考えです。MEXCによると、同社は2018年に設立され、170以上の市場の利用者にサービスを提供しています。Hackenは2017年設立で、60人以上のエンジニアと業界横断の1,500社を超える顧客を擁すると説明しています。顧客として欧州委員会、ADGM、Ethereum Foundation、Societe Generale-Forge、MetaMask、Bybitを挙げています。