Qualcomm、AI250向けHBCの初期検証を完了

TrendForce2026年11月4日 (水)
Qualcomm、AI250向けHBCの初期検証を完了
  • •Dragonfly AI250向け第1世代HBCの初期ハードウェア検証が完了
  • •Qualcommによると、HBM4比で電力当たり帯域幅効率が5倍超、外部LPDDR5X比で帯域幅が18倍
  • •AI250のサンプル出荷は2027年前半、AI300は2028年を予定

Qualcommは、第1世代の高帯域幅コンピュート(HBC)の初期ハードウェア検証を完了しました。商用化に向けた一歩で、Dragonfly AI250アクセラレーターに搭載する計画です。AI250のサンプル出荷は2027年前半に始まる予定です。ServeTheHomeによると、QualcommはHBCのメモリー読み書き機能とメモリー近傍計算機能を試験しました。同社は今年前半にHBCを初めて発表しています。

HBCはLPDDRメモリーを演算ダイに直接積層し、データの保存場所に近いところで処理します。メモリー積層体を別のプロセッサーにつなぐ従来のHBMとは異なり、データ移動と消費電力を減らし、製造コストも抑える設計です。Qualcommは、HBM4の仕様に基づく比較で、電力当たり帯域幅効率がHBM4の5倍を超え、外部LPDDR5Xの18倍の帯域幅を実現したと発表しました。具体的な帯域幅の数値は明らかにしていません。

ServeTheHomeは、HBCによってパッケージングのコストと複雑さも抑えられる可能性があると伝えています。従来のHBMでは、CoWoSやEMIBなどの先進パッケージング技術を使い、メモリー積層体、演算ダイ、コントローラーを超広帯域インターフェースで接続します。HBCはメモリー積層体の下にあるダイでより多くの計算を行い、メインプロセッサーとの通信に必要な帯域幅を減らすことで、比較的安価な一般的な2D有機基板を使える可能性があります。また、専用HBM DRAMダイではなくLPDDR5X DRAMダイを使うため、コストが下がる可能性があります。Qualcommは最終的な性能仕様を公表していませんが、HBCの積層体は現行のHBM4構成より大容量のメモリーを提供すると見込まれています。

The Elecは以前、Samsung ElectronicsとSK hynixがQualcommとHBCの商用化に取り組み、TSMCが技術統合と先進パッケージングを支援する見通しだと報じました。各社は具体的な生産体制を公表していません。Qualcommは6月、第2世代HBCを採用する次世代Dragonfly AI300について、LPDDR5XベースのAI200に対して実効メモリー帯域幅を54倍にする目標を示し、サンプル出荷は2028年を予定すると発表しました。