セールスフォース、AIのためのデータ所有権基準を策定
- •セールスフォースは、顧客のデータ所有権がAI搭載CRMプラットフォームの揺るぎない基盤であると主張した。
- •「Data 360」プラットフォームは、非公開の顧客データを共有AIモデルの学習に使用することを禁止している。
- •動的な個人情報(PII)マスキングや顧客管理の暗号鍵など、厳格なガバナンスツールの採用を推奨している。
セールスフォースは、AI駆動型の顧客関係管理(CRM)プラットフォームにおいて、データ所有権が不可欠な要件であると強調した。顧客のデータはユーザーの管理下にのみ置かれるべきだという考え方だ。企業データをAIエージェント向けに統合する同社の「Data 360」プラットフォームは、CRMデータ、連絡先、カスタムシグナルを他社と共有したり、共有モデルの学習に利用したりしない方針で運用されている。
同プラットフォームのデータガバナンス手法には、ユーザーデータの抽出や集約を第三者の利益のために利用させないための機能的保護策が含まれる。具体的には、きめ細かいアクセス権設定、個人情報(PII)の動的なマスキング、顧客自身が管理する暗号鍵などが実装されている。同社は、クリーンルームテクノロジーを活用すれば、生のデータを公開することなく組織間で連携し、洞察を得ることが可能だと主張する。
セールスフォースは、データリーダーがプラットフォームプロバイダーに対して問いかけるべき5つの項目を提示した。データが他のレコードを強化するために利用されているか、データ共有がデフォルトでオプトインかオプトアウトか、データ利用規約の変更がどのように通知されるか、設定の調整が容易か、そしてデータが共有モデルの学習に使用されるかどうかである。同社は、信頼できるAIは信頼できるデータの上に成り立つものであり、厳格な所有権の境界を維持できなければ、AIが生み出すビジネス洞察の整合性は損なわれるとしている。
同社はこれらの実践を単なる倫理基準ではなく、ビジネス向けAIを拡張するために不可欠な要素だと位置づけている。自社が制御できないデータに基づいて構築されたモデルは最終的に失敗するという考えだ。現在のアーキテクチャは、データ強化や自動化といったAIの機能が、プラットフォームプロバイダーの広範な顧客基盤のために価値を抽出するのではなく、個々の顧客に直接貢献するように設計されている。