TGESとマクニカ、人型ロボット点検の実証開始へ

IT Leaders2026年11月6日 (金)
TGESとマクニカ、人型ロボット点検の実証開始へ
  • •TGESとマクニカ、工場・用役設備の日常点検を人型ロボットに任せる共同実証を発表
  • •自律歩行から検証を始め、巡視・情報取得・設備操作へ対象を拡大
  • •2026年度中に計画策定、2030年頃の工場設備自律点検を目標

東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)とマクニカは2026年11月5日、工場および用役設備の日常点検を人型ロボットに任せる共同実証を始めると発表しました。まずは自律歩行などの基本動作を検証し、今後、巡視、情報取得、設備操作へと対象を段階的に広げます。両社は人とロボットが協働する点検モデルの確立を目指します。

実証の背景には、日々の巡視や計器・外観の確認、記録が工場と用役設備の安定稼働に欠かせない一方、点検人員の確保や熟練技能の継承、夜間・休日の業務が現場の負担になっていることがあります。既存の設備は人が移動して操作する前提で設計され、階段や段差、扉、狭い通路、人が操作するスイッチがあります。人に近い形と可動域を持つロボットを使い、大幅な設備改修を避けながら点検を担わせる考えです。

実証では、3Dレーザースキャンで取得した実設備の環境データとNVIDIA Omniverseのライブラリを使い、デジタルツイン(実設備を再現した仮想環境)を構築します。実地データをシミュレーションに反映し、仮想空間での学習・検証結果を実機に戻すSim2Real(仮想環境の成果を実機へ反映する手法)を繰り返して、動作精度を段階的に高めます。仮想空間では複数ロボットを並列稼働させるシミュレーションも行い、学習と検証の効率化を図ります。ロボットの学習には、TGESが整理する熟練者の動作、視点、点検順序などのデータを用います。

TGESはエネルギー設備の現場を実証環境として提供し、設備ごとの点検ポイントや管理基準を点検計画と取得データの評価に反映します。マクニカはAIモデルの開発、データ収集基盤、シミュレーション環境の構築を担います。現場知見を生かしてシミュレーションと実機検証を繰り返し、自律化・高度化に向けたデータと知見を蓄積します。

両社は2026年度中に実証計画を策定し、リスクを抑えられる試験環境から基本動作の検証を始める予定です。得られた知見を基に適用範囲を段階的に広げ、2030年頃を見据えて工場設備の自律点検を目指します。記事では、将来的に巡視と情報取得に加え、設備操作もロボットに担わせる方針が示されています。なお、実証は計画策定と基本動作の検証に向けた段階で、記事は自律点検の達成を報告していません。目標の時期は2030年頃です。兩社は人とロボットが協働する点検モデルの確立を目指しています。両社は現場での知見を蓄積し、適用対象を段階的に拡大する方針です。両社は共同で実証に取り組みます。両社が目指すのは工場設備の日常点検です。