米国IT求人、AI倫理・リスク管理人材の需要増
- •米国のIT求人は2025年9月比17%増、AI・機械学習関連は88%増
- •Dice集計でClaude AI関連スキルの需要は1,033%、責任あるAIは401%増
- •9月のワシントン圏求人は19,248件、ニューヨーク圏の16,441件を上回る
米国のIT採用市場で、AIと機械学習に関する職種の求人が増えています。Diceの2026年9月の採用報告によると、IT求人全体は2025年9月比17%増、AI・機械学習関連は88%増でした。AI・機械学習関連求人の伸び率は、技術職求人全体の平均の約5倍です。米国のIT求人全体は8月に小幅に減少した後、9月に再び増加しました。
従業員によるAIツールの利用が広がり、企業が導入目標を具体化するなか、セキュリティーや財務分野の人材需要も高まっています。AI導入を先行させた企業は、サイバーセキュリティー、ガバナンス(組織を管理・統制する仕組み)、責任ある倫理的なAI利用、AI運用コストを管理する財務運営の能力を重視しています。9月はClaudeの活用、エージェンティックAI(自律型AI)、企業システム統合、責任あるAIに関するスキル需要が、前年同月比・前月比の双方で増加しました。6月の調査でも同様の傾向が示されていました。
9月は電子工学が7月以降で最も速く成長した技術分野となり、AIシステム管理の需要も増えました。創造的な問題解決、チームの成果管理、デモ能力を求める求人が増加し、エンドポイント検知・防御と金融テクノロジーのスキル需要も前月を上回りました。Diceが集計した過去1年間の需要増加率は、Claude AI 1,033%、エージェンティックAI 446%、責任あるAI 401%、企業システム統合 376%、AIエージェント 308%、製品群エンジニアリング 295%、AIインフラ 283%、ツールの活用・構築 277%、エンジニアリング実務 277%、AI導入 276%でした。前月比では、電子工学64%、Autodesk Revit 57%、エンドポイント検知・防御51%、創造的問題解決51%、データベース管理システム49%、チーム成果管理48%、データ移行45%、デモ能力44%、金融テクノロジー43%の順に増えました。
9月の米国大都市圏のIT求人は、ワシントン・アーリントン・アレクサンドリアが19,248件、ニューヨーク・ニューアーク・ジャージーシティが16,441件、ダラス・フォートワース・アーリントンが10,966件、シカゴ・ネイパービル・エルジンが8,385件、サンフランシスコ・オークランド・フリーモントが8,371件でした。ワシントン圏がニューヨーク圏を上回りました。ニューヨーク圏の求人は6月の2万件超から、9月には1万6,000件を少し上回る水準に減少しました。ダラス、シカゴ、サンフランシスコの求人は6月以降、大きく変わっていません。
Diceの2026年7月の報告によると、6月の米国技術職求人の75%がAI活用能力を求め、この割合は前年同月比178%増でした。2025年6月から2026年6月にかけて、企業システム統合のスキル需要は638%増え、前年同期比で最大の伸びとなりました。同期間にエージェンティックAIは587%、AIエージェントは503%、責任あるAIは495%、AIインフラは366%、ベクトルデータベースは353%増加しました。Diceは、エージェンティックシステム自体よりも、それを既存インフラに接続するスキルの需要が速く伸びたと説明しています。技術企業と非技術企業の双方がAI戦略を実行するIT人材を求める見通しで、報告書はIT採用市場が過去数年間の混乱を経て徐々に回復していると伝えました。