ポーランドの大学病院、VitVioのAIカメラ導入
- •VitVio、グダニスク大学臨床センターの一部手術室にVetroカメラとセンサーを設置開始
- •手術段階や遅延を記録し、AIエージェント向けに手術室の幾何学モデルをリアルタイム生成
- •従業員監視AIを高リスクに分類するEU規則の適用は2027年12月まで延期
ロンドン拠点のスタートアップVitVioは、ポーランド・グダニスクの大学臨床センターの一部手術室に、カメラとセンサーを組み合わせたVetroを設置しています。同院はポーランドで初めて導入する病院です。ポーランドの販売代理店Medimが設置を調整しています。グダニスク医科大学の附属教育病院である同院は、病床数1,241床、職員数4,834人と公表しています。Vetroは手術段階を記録して遅延を知らせ、チームの準備を支援します。器具の追跡と手術記録の作成は計画中で、まだ利用できません。
Vetroは複数のカメラと環境センサーを使い、手術室の幾何学的なモデルをリアルタイムで作成します。AIエージェントはこのモデルから手術段階を認識し、症例間の調整を行います。VitVioによると、システムは識別可能なデータをリアルタイムで削除し、生体認証用テンプレートを作成しません。病院のデータ保存期間、ホスティング、アクセス管理の詳細は公表されていません。同社のプライバシーポリシーでは、病院がデータ管理者、VitVioがデータ処理者です。記事は、雇用上の同意は自由意思に基づくものと認められにくいため、GDPRの下で職員の同意を得るのは難しい可能性があると伝えています。
VitVioは2025年1月、LDV Capital主導のプレシード資金調達で180万ユーロを調達し、続いて昨年10月にシード資金800万ドルを調達しました。最初の試験導入先は英国のロイヤル・オーソペディック病院NHS財団トラストで、同社の最高執行責任者は創業チームにポーランドにルーツがあると説明しています。デンマークでは同じ構成のシステムが1年以上使われています。Tetonのシステムは手術室の映像を3D表現に変換して映像を削除し、夜勤の作業負担を25%減らしたとしています。EUでは医師、看護師、助産師が約120万人不足しています。
EU AI法の付属書IIIは、従業員の行動を監視・評価するAIを高リスクに分類していますが、オムニバス法案により、雇用分野とほか6つのカテゴリーへの規則適用は2027年12月まで延期されました。VitVioが2025年1月に公開した製品資料では、安全手順の順守状況の追跡、手順からの逸脱の通知、術後の振り返り報告書の作成を説明していました。グダニスクでの発表では、手術段階の記録、遅延の通知、チーム準備の支援が示されています。5月にはロンドンの外科医が臨床試験で、ライブ内視鏡映像にAIを使い、11ミリの下垂体腫瘍を摘出しました。