airCloset、46のリポジトリを横断するセマンティック検索を導入
- •airClosetのCTO、辻亮介氏が3層構造のナレッジグラフを用いて46のリポジトリを対象としたセマンティック検索を実装した。
- •2026年4月16日の導入以来、エンジニア以外のスタッフを含む73人のユーザーから合計50,000件の呼び出しを記録した。
- •APIハンドラーの95%接続要件など、自動化されたSLOを用いてグラフ間の整合性を維持している。
airClosetのCTOである辻亮介氏は、3層構造のナレッジグラフ・アーキテクチャを開発し、46のプロダクションコード・リポジトリ全体にわたるセマンティック検索を可能にした。このシステムは、構造的なコードグラフ、文脈に富んだデータベースグラフ、そしてAIエージェントの意図に基づく起点として機能するアノテーショングラフで構成されている。これにより、ユーザーは自然言語でシステム全体をクエリでき、APIパスやUI画面、データベース・スキーマ間の繋がりを辿ることで、各コードベースを個別に確認する手間を省けるようになった。
サービス・プロダクト・グラフ(SPG)と呼ばれるアノテーショングラフは、ページやAPI、業務タスクといった境界ノードの意図を定義するため、最小限のタグ(@graph-business、@graph-flowなど)を使用する。アノテーションのワークフローを通常開発から分離することで、エンジニアの生産性を維持しつつ、AIが最新のドキュメント状態を保つ仕組みを実現した。AIエージェントがアノテーション専用のブランチで差分生成とレビューを行うため、開発者はアノテーション作業を直接管理する必要がない。
3つのグラフ間のデータ整合性を維持するため、システムはグラフ横断的なサービスレベル目標(SLO)を強制している。具体的には、APIハンドラーの95%以上に下流の関数呼び出しを含めること、データベースへのアクセスエッジの80%をDBグラフのカラムノードに結合すること、イベントエッジの70%にフィールドレベルの情報を含めることが義務付けられている。これらの指標が閾値を下回ると自動アラートが作動し、グラフの整合性が毎日保護される。
2026年4月16日の本番稼働開始以来、アノテーショングラフのModel Context Protocol(MCP)サーバーは、73人のユーザーから約50,000件の呼び出しを処理した。エンジニアによる利用が大半を占める一方で(51人から47,000件)、スタイリストやカスタマーサポート、経営層といった技術職以外のスタッフもこのシステムを活用している(21人から2,800件)。この広範な導入は、組織横断的な透明性を確保するための、統一されたセマンティック検索可能なネットワークの価値を実証している。