バイエル、創薬研究プラットフォームPRINCEを公開
martinfowler.com
2026年6月22日 (月)
- •バイエルとソートワークスは、前臨床製薬研究データ向けのAIプラットフォーム「PRINCE」を共同開発した。
- •PRINCEは従来のキーワード検索から進化し、マルチエージェントRAGワークフローを活用するAIアシスタントとなった。
- •LangGraphによるオーケストレーションや自動エラー復旧、人間による検証プロセスで信頼性を担保している。
バイエルAGはソートワークス(Thoughtworks)と協力し、製薬研究におけるデータ検索と分析の近代化を目指す「Preclinical Information Center(PRINCE)」を開発した。同プラットフォームは、構造化されたメタデータ用のキーワード検索ツールから、数十年分の非構造化PDF報告書を扱えるエージェンティックAI(自律型AI)へと進化した。開発は「検索(データの統合)」「質問(RAGによる自然言語クエリ)」「実行(ワークフロー自動化と文書作成)」の3段階を経て行われた。
PRINCEはLangGraphで構築されたバックエンドとReact製のユーザーインターフェースを備える。システムは調査員、ライター、リフレクション(反省)エージェントの専門的な役割分担で動作し、OpenSearchやAthenaからデータを取得する。状態管理にはPostgreSQLとDynamoDBを使用し、OpenAI、Anthropic、Googleなどの複数のモデルを統合的に運用する。
堅牢性を維持するため、LLMの呼び出し失敗時には自動リトライを行う。また、LangfuseやCloudwatch、評価フレームワークのRAGASを用いてパフォーマンス監視とデバッグを行う。ユーザーの意図を先行して確認し、人間が最終判断を下すプロセスを組み込むことで、研究の効率向上と透明性の確保を図っている。