Bayesian Health、敗血症AI予測ツールでFDA承認を取得
Healthcare Dive
2026年5月14日 (木)
- •Bayesian Healthが、AIを活用した敗血症の早期警戒システムについてFDAの510(k)承認を取得した。
- •同ツールは電子カルテ(EHR)データを分析し、既存の臨床手法より2時間から48時間早く敗血症の兆候を検知する。
- •臨床研究の結果、AIの警告に基づいた介入により院内死亡率が18%削減されることが示された。
ジョンズ・ホプキンス大学発のスタートアップであるBayesian Healthは、敗血症を早期発見するための人工知能ツールについて、米食品医薬品局(FDA)から510(k)承認を取得した。敗血症は感染症に対する生命を脅かす免疫反応であり、米国の病院における主要な死亡原因の一つである。同社のシステムは電子カルテ(EHR)を活用し、バイタルサイン、臨床検査値、投薬情報、救急外来での主訴などの患者データを解析して、病状悪化の兆候を特定する。医師による事前の疑いを必要とする既存のFDA承認済みツールとは異なり、同システムは従来の臨床手法よりも2時間から48時間早く警告を発することが可能だ。
この技術は、ジョンズ・ホプキンス大学の教授でありAI・ヘルスケア研究所の所長を務めるスチ・サリア(Suchi Saria)によって開発された。サリアは2017年に家族を敗血症で失ったことをきっかけに研究を開始し、臨床ワークフローへの統合検証に10年以上の歳月を費やしている。FDAは2023年に本技術をブレイクスルーデバイスに指定していた。同ツールはすでにクリーブランド・クリニック、メモリアルケア、ロチェスター大学医学部など複数の医療機関で導入されている。
2022年に学術誌『Nature』で発表された前向き研究では、AIの警告を受けてから3時間以内に臨床医が対応した敗血症患者において、院内死亡率の低下と臓器不全の発生率抑制が確認された。研究結果によると、警告に基づいた迅速な対応が行われた場合、敗血症患者の院内死亡率は18%減少した。同社は、本ツールが症状の重篤化を待つのではなく、医師による事前の予防的な患者管理を支援するものだと強調している。