DeepSeekが強力な新モデル「V4」シリーズを発表
Artificial Analysis
2026年4月28日 (火)
- •DeepSeek V4 ProがAI評価プラットフォームの公開ウェイトモデル部門で2位にランクイン。
- •推論重視のV4 Proと、コスト効率を追求したV4 Flashの2モデル体制へ移行。
- •V4 Proは実務タスクにおけるエージェント性能で、公開ウェイトモデルの中で最高水準を実証。
DeepSeekがV4モデルシリーズを公開し、再びオープンなAI開発の最前線へと躍り出た。今回導入されたV4 ProとV4 Flashという二段構えのアーキテクチャは、高い推論能力を求めるニーズと、大量の運用を効率化したいニーズという、現在のAI業界が抱える二つの課題に応えるものだ。
シリーズの主力であるV4 Proは、総パラメータ数1.6兆を誇る。ベンチマーク試験ではKimi K2.6に次ぐ強力な推論能力を確認されており、自律的な判断や複雑なツール操作が求められるエージェント型のタスクにおいて、高い実力を発揮する。
対照的にV4 Flashは、総パラメータ数2,840億という軽量な設計で、予算を意識した開発者をターゲットにしている。コスト効率を重視しながらも、推論における高いパフォーマンスを維持しており、1トークンあたりの運用コストが重要視される本番環境での利用に適している。
一方で、強力なツールには相応のトレードオフが存在する。V4シリーズは知識検索能力を大幅に向上させた一方で、依然として高い確率でハルシネーションを引き起こす傾向がある。知識ベースの範囲外の質問に対し、誤った内容を自信満々に生成してしまうリスクには留意が必要だ。
今回のリリースは、計算資源の活用と実用性のバランスを模索するAI業界の成熟を示している。開発者は自身のプロジェクトに合わせて最適なモデルを選択できるようになったが、コスト構造とトークン消費パターンの理解がこれまで以上に重要となる。DeepSeekが提供するオープンな高機能モデルは、今後も研究コミュニティにとって欠かせない存在であり続けるだろう。