Google Cloudが「Gemini Enterprise Agent Platform」を発表
- •自律型エージェントを大規模に構築するためのGemini Enterprise Agent Platformを提供開始
- •次世代TPUチップにより学習および推論の演算能力を飛躍的に向上
- •Agentic Data Cloudによりリアルタイムなデータアクセスとクラウド横断の統合を実現
ラスベガスで開催されたGoogle Cloud Next ’26において、Googleは本格的な「エージェントの時代」への突入を宣言した。従来のチャットボット形式から、複雑なワークフローを自律的に遂行するシステムへと重点が移っている。新発表のGemini Enterprise Agent Platformは、Gemini 3.1 Proなどの高度なモデルやClaude Opus 4.7などの外部モデルを統合し、エージェントの開発から運用までを一元管理する基盤となる。
今回の技術革新で注目されるのは、ツールの民主化だ。Agent StudioやAgent Designerといったノーコード・ローコード環境の導入により、専門的なエンジニアでなくともインテリジェントな業務フローを構築可能になった。ビジネスユーザーはトリガーベースの自動化を構築でき、高度な開発者はクラウドのサンドボックス環境で長期間動作する自律的なプロセスを安全に展開できる。
これらの能力を支えるのは膨大な演算リソースである。Googleは第8世代のTensor Processing Unitとして、学習用の「TPU 8t」と推論用の「TPU 8i」を投入した。さらに、巨大なスーパーコンピュータ同士を接続する高性能ネットワーク「Virgo Network」の導入は、ソフトウェアの抽象化を物理インフラが支える重要性を示している。
データの統合課題に対してもAgentic Data Cloudが解答を示す。企業はデータを単一の場所に移行させる必要はなく、Apache Iceberg規格を採用したCross-Cloud Lakehouseを通じて、AWSなど外部環境のデータをリアルタイムで参照できる。このアーキテクチャにより、AIエージェントは常に更新された情報を得て、タスクを正確に実行することが可能だ。
最後に、Googleはセキュリティをエージェントのライフサイクルに組み込んだ。Google Cloud傘下となったWizの知見と社内の脅威インテリジェンスを融合し、エージェントが自律的に脅威を検知して脆弱性を補完する仕組みを構築している。これは、デジタルインフラの防御がアプリケーション開発と同等に自動化される未来の到来を意味している。