GoogleのAI研究者がAnthropicへ相次ぎ移籍
TNW
2026年6月26日 (金)
- •GoogleのGemini研究者であるジョナス・アドラーとアレクサンダー・プリッツェルが、競合するAnthropicへ移籍する。
- •ノーム・シャゼアやジョン・ジャンパーを含む4人の上級AI幹部が、わずか1週間でGoogleを退社した。
- •上場前の株式による報酬と、計算リソースを巡る社内競争が優秀な人材流出の主因となっている。
6月24日のブルームバーグの報道によると、ジョナス・アドラーとアレクサンダー・プリッツェルがGoogleを退社し、Anthropicへ移籍することが明らかになった。両名はGoogleのGemini開発における中心的人物であり、アドラーはAIによるコーディング、プリッツェルはモデル学習の初期段階である事前学習を専門としていた。現時点で両社からの公式発表はなく、情報は匿名ソースに基づくものである。
今回の退社は、Google DeepMindにおける人材流出の一環である。先週には、エンジニアリング担当副社長でありトランスフォーマー論文の共著者であるノーム・シャゼアがOpenAIへの移籍を発表した。続いて、AlphaFoldの研究で知られるノーベル賞受賞者のジョン・ジャンパーもAnthropicへの移籍を表明した。ジョン・ジャンパーの退社発表直後、アルファベットの株価は約6%下落し、単日の時価総額で2450億ドル以上が消失した。
業界アナリストは、こうした移籍の背景にAnthropicやOpenAIのような企業が提供する、上場前の株式による経済的利益があると指摘する。Googleは巨大な時価総額を誇るが、研究者の間では大手企業の給与よりも、急成長中の非公開企業が提供する株式のアップサイドが重視されている。加えて、計算リソースの獲得競争も決断に影響を与えている。Google独自のチップであるTPUに対する外部需要が高まったことで社内研究者のアクセスに制限が生じており、より安定したハードウェア環境を求めて他社へ流出する動きがある。皮肉なことに、AnthropicはGoogleから計算リソースを購入する顧客企業の一社でもある。