スティーブン・デール、意思決定AI「NoFlattery」を公開
- •スティーブン・デールが、敵対的AIエージェントによる意思決定支援ツール「NoFlattery」をリリースした。
- •本アプリはReact 19を用いたローカルファースト設計で、ユーザーデータとAPIキーをブラウザ内にのみ保存する。
- •従来のチャット形式ではなく、決定論的なエージェント対話を通じて構造化された「意思決定記録」を生成する。
開発者のスティーブン・デール(Stephen Dale)は、複数の敵対的AIエージェントを活用し、ユーザーの意思決定を支援するWebアプリケーション「NoFlattery」を公開した。一般的なAIアシスタントはユーザーの意見に同意する傾向があるが、NoFlatteryは異なる論理的バイアスを持つ2〜4体のエージェントを戦わせる仕組みを採用している。生成される成果物はチャット記録ではなく、評決、論理的根拠、主なリスク評価、決定変更の条件、具体的な次の一歩を網羅した構造化された意思決定記録である。製品戦略や採用、技術設計など、高難度の意思決定を要する領域での利用を想定している。
本プロジェクトはReact 19、TypeScript、Zustandを用いたシングルページアプリケーション(SPA)として構築されている。ローカルファーストの原則に基づき、IndexedDBを活用して会話履歴やAPIキーをすべてユーザーのブラウザ内に保持する。サーバー側のデータ保存やテレメトリーを完全に排除することで、単一のindex.htmlファイルとしてCloudflare Pagesなどへのデプロイが可能だ。利用者はOpenAI、Anthropic、OpenRouter、OllamaなどのAPIキーを各自で入力する「BYOK(Bring Your Own Key)」方式を採用し、データプライバシーを担保している。
核となるエンジンは、エージェントが固定順序で議論を行う決定論的なモデルで駆動する。システムは、プロンプトインジェクションを用いた3つの討論モードを実装している。アイデアを否定する「敵対モード」、欠陥を指摘する「監査モード」、最終的な結論を強制する「投票モード」が備わっている。スティーブン・デールによれば、複雑なAIによるオーケストレーションを避け、ブラウザ内に全データを完結させる設計こそが、従来のチャット型AIにはない高い信頼性と検証可能性を提供するための鍵であるという。